うつでなまぽ

うつ病で生活保護受給者中の生きものがいろいろ書きます。

昔の話「リフレックスでみるゆめ」

 レスタスとデジレルではどうも眠れていないのではないかということがあきらかになり、朝起きて布団の中でぐずぐずと動けずにいる時間をのぞくと睡眠時間が平均4時間ほどということが白日の下にさらされた。そのため、処方変更。リフレックスロラメット。以前もやっていた処方だ。食欲も増やそうという魂胆。体重が44kgを割りそうなので。ヤバい。ついでに漢方薬が増えた。人参のやつ。ツムラの108番。

 さてリフレックスについては以前にも記事を書いた覚えがあるが、すっかり忘れていた。ねむい。非常に眠いのだ。飲みはじめてから三日~一週間ほどは。死ぬほど眠くてなんだろうと思っていたが、リフレックスの影響だった。忘れていた。というか一回やったらもう慣れるのかと思っていたが、慣れたりはしないらしい。また飲みはじめるたび新鮮な眠気。でも今回は以前ほどはふらつかないのである程度は慣れているのかもしれない。

 

 そして夢を見た。リフレックスで見る夢はたいてい悪夢だ。なぜか知らないがリフレックスでは悪夢を見る。これは医学的にはなんのエビデンスもないが、服用者のあいだで口コミのような感じでひろがっている。

 悪夢の内容というのが、これまでわたしが受けた暴力や犯罪被害やその他もろもろがぐちゃぐちゃになって合わさった、滑稽劇のような感じだった。悲劇もきわめると喜劇になる。殴られ押さえつけられふりまわされ投げつけられその他もろもろ。さぞ傷ついたろうと思われるかもしれないが、どうにもわたしはこれらの記憶と解離してしまっているようで、いまだに同化できていない。簡単に言うと自分の身に起こったことだと、わたしはどこかで信じていない。これは一種の防衛機制だ。

 ここまで書いておいて信じていないもなにもないわけだけれど、もし、だれもいない森の中で木が倒れたとして、その音がしたことを証明できるだろうか。わたしが「おぼろげにおぼえている」だけの記憶は、ほんとうのものだろうか。わたしにはさいわい姉と妹がいて、虐待については証言してくれた。だからたしかにあったことなのだろう。

 つまるところ、わたしが回復して、解離が消え、ズレていた記憶が完全にわたしのもとへと帰ってきたときに、やっとわたしの治療がはじまるというわけだ。

 

 話がそれたがまあその夢は内容は前述したとおり。問題は終わりかただ。わたしは警察に電話をした。父はずっと警察なんて来ないと言い張り続けていたが、警察は来て、父をしょっ引いて行った。わたしは安心した。警官が「もう大丈夫だからね」という。

 そこで目が覚めた。

 

 これほど願望を投影した夢もないなあと思った。わたしはたぶん、あの地獄がいまだにわたしの立っている場所と地続きの場所に存在して、曖昧模糊としていることに耐えられないのだ。すべてつまびらかにして、終わらせて、しまい込みたい。片付けてしまいたい。そのままにしていたくない。その過程で、父は罰せられてほしい。わたしにしたことを心底から申しわけないと感じてほしいのだ。そうすることでわたしの人生はようやくはじめられる。

 そんな言いぶんがどれだけばからしいかよくわかっている。もはやわたしは大人になって、もはや父はわたしを害することはできない。わたしはその気になりさえすれば、父を殺すことさえできる。そのうえで、まだ過去の負債の帳尻を合わせることにこだわるのか。どうしてわたしは姉や妹のように過去は過去として、いまを生きていけないのか。

 過去をいつまでも終えられない。切り捨ててしまえるだけの強さもない。一時期はまったくべつの人間になって生きることさえ考えたけれど、わたしの脳髄がそこにあるかぎり他人はごまかせても自分はごまかされてくれない。

 

 父はいま、妹の娘を相手によきおじいちゃんとしてふるまっている。過去にそのちいさな女の子と同い年の自分の娘を、どれだけ打ち据えたか、彼はもう覚えてはいないんだろう。